学術的考察

医学雑誌:AESTHETIC SURGERY JOURNAL 2005の脂肪溶解の論文を要摘すると

脂肪溶解は、メソセラピーのひとつと考えられる。オーストリアでは、2002年から盛んになっている。
メソセラピーの目的は、全身状態の疾患(systemic disease)を治すためにあるのだが、メソセラピーに従事している医者はいろいろな薬品をカクテルして処方・投与している(皮膚・頭皮の若返り)。
ASAM(アメリカ美容・メ ソ協会)は、真皮下のレベルに注射すべし、としている。
方法・結果・効果が確立さ れていないのが、メソセラピーへの批判だ高いところだ。
一方、脂肪溶解は、方法な どは確立されている。
脂肪溶解注射(フォスファチジルコリン)は、4つの過程で作用する。

  • 1:細胞壁破壊
  • 2:脂肪細胞の外へ酵素や脂肪酸、中性脂肪の輸送蛋白が出て、結果として小さい脂肪細胞になる
  • 3:炎症が組織の収縮を起こす
  • 4:コラーゲン新生が真皮直下で起こり皮 膚収縮させ皮膚が硬く、密になる(この機序はいろいろ報告されている)。

その他、 LCATなどの代謝も活性化されるフォスファチジルコリンは細胞膜の重要な構成要素である。
フォスファチジルコリンの有効性は50年前から言われている。3回で 87%が満足している。
変化の無い人たちは、肥満、甲状腺機能低下によるエストロゲン優位の女性です。
平均で4cmウエスト減った。脂肪の再発は無かった。
ヨー ロッパ脂肪溶解ネットワークの医者429人で、18000人への脂肪溶解注射が行 われている。

また、別の医学雑誌:Plastic and Reconstructive Surgeryによれば

肪分解は、脂肪細胞表面のα2やβアドレナージック受容体で調整されている。
ホルモン(エストロゲンなど)に影響を受ける。β受容体が活性化されると脂肪分解が進む。α2受容体の活性がβ受容体を阻害する。それゆえ、βアドレナージック活性とα2アドレナージック抑制が脂肪細胞中の脂肪分解を増加させる。
上記受容体の数は、体の部位別で、異なる。
たとえば、臀部と大腿部の脂肪細胞はα2受容体を多部 位より多く持つ。
だからそのエリアの脂肪細胞は分解に対してより抵抗性を示す。
イ ソプロテレノールはβ刺激剤ですから脂肪の分解へ進む。
フォスファチジルコリン は、天然のリン脂質であるが、3つの機能がある。

  • 1:脂肪を乳化し消化を担う
  • 2:コレステロールの代謝を調節するアポリポプロテインの一部である
  • 3:細胞膜の構成要素の一つだ。フォスファチジルコリンは、胆汁中に存在し摂取された脂肪の乳化に役立つ

フォスは極性部分(親水性)と無極性(非親水=脂溶性)部分を持つ分子である。
脂肪塊にフォスファチジルコリンが界面活性を示し、腸の蠕動運動程度の振動で十分、脂肪塊は細かくなり(1000倍程度の表面積になる)リパーゼが反応脂肪塊は細かくなり(1000倍程度の表面積になる)リパーゼが反応しやすくなる。
Body contouringに関してのフォスファチジルコリンの働きはよくわかっていないが、仮説としては、フォスファチジルコリンが皮下の脂肪を乳化し、組織周辺 のリパーゼへの活性が高まり、グリセリンとフリーな脂肪酸に分解される。
さらに、 フォスが、β受容体やα2受容体阻害により脂肪分解活性を増加させる、というものだ。

よくあるご質問

Q.安全性は大丈夫なのでしょうか?

A.

薬剤は脂肪の量に対して安全範囲内の量のみを注射しますので、現在のところ重篤な副作用報告はございません。注入する物質は元来、高脂血症や脂肪肝などの病気の治療にも使用されているもので、安心です。

Q.溶けた脂肪はどこへ行くのですか?

A.

薬剤が脂肪組織に到達すると、酵素によって脂肪を溶かします。
そして血液に乗って、尿として体の外へ排泄されます。

Q.どのくらい痩せますか?

A.

個人差がありますがウエストの場合は3〜4cmが目標です。
1回の注射で効果が弱い部位には2回目、3回目の注射が可能です。

Q.痛くないですか?

A.

とても細い針で注射するだけですので、ほとんど心配はありません。
1回の注射で効果が弱い部位には2回目、3回目の注射が可能です。


※ご注意

脂肪吸引手術は、10万人に19人の割合で死亡する手術であるというデータが示されております。
(アメリカで最も権威のある美容形成外科専門誌「PRS」Volume105-12000より)
これは5,224人に1人死亡する割合です。当院は安全性を 重視しておりますので、
脂肪吸引手術は行っておりませんし、お勧めもしません。
安全な脂肪溶解注射は痩せたい患者様のニーズに最も適した施術と確信しております。